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「アーティストになれる人、なれない人」宮島達男著を読む。


お風呂から出てぬくぬくとベッドで読み終えた。

 

☆対談1つ、鼎談3つからなりたっている本である。

 

その中で「佐藤卓-杉本博司-著者」と「茂木健一郎-やなぎみわ-著者」が、特に面白かった。

 

☆宮島達男氏が西暦1955年生まれ、杉本博司氏が1948年生まれ、デザイン科が佐藤卓氏55年生まれで、情報がとても分かりやすかった点があるかもしれない。

 

この本に出てくる現代の成功者は国際的で、海外で教育を受けている人が多い。

 

杉本氏はロスアンジェルスのアートセンター-カレッジ-オブ-デザインで2年。

 

大竹伸朗氏はロンドン滞在。

 

茂木健一郎氏はイギリスのケンブリッジ大学。

 

名和晃平氏はニューヨーク、ベルリン滞在。

 

宮島達男氏はニューヨーク、ベルリン、パリ滞在。

 

☆☆☆
この国際的視野から、日本の美術教育を家庭環境を幼児教育を語っているのだが、「日本教育にかけているのは批評性である。」と言うのには、同意する。

 

1947年生まれの私。
生まれながらの「はすっかい精神」を持っている私は日本ではいつもとても生きぬかった。

 

おそらく「批評精神、批判精神」と言うのは、学ぶと言うより個性のように性格として持っているものではないだろうか?

 

1984年生まれの娘もごく幼児の頃から批判精神を持っていて、日本の幼稚園では(モンテソーリー)、「頭でっかち」と園長に避難されたが、パリのルクセンブルク公園で遊んでいた2歳の時に、見知らぬフランスの老紳士が「今日朝から、子供たちが遊ぶのをずっと観ていたが、あなたのお子さんが一番インテリジェンスがある。」とわざわざ言いに来たのである。

 

その子供が自由に遊ぶことの許された一角には幼児から中学生の子供たちが遊んでいて、フランス語の話せない娘は草など摘んでおままごとのようなことをしていただけであったが。

 

日本の教育で異端だと、大抵は教師と同級生からいじめの対象となるであろう。

 

何しろ、目立たず知っていても知らない顔をするのが慎みだという文化の国なのだから。

 

☆この本で杉本氏が語っているように、アメリカでは自分の作品を語れなくてはならないのだ。

 

私がたまたま学べたハーバート大学、ボストン美術館付属美術学校はなにかと言うと「あなたの作品について語ってください。」と言われ、アレルギーが出るほど英語嫌いな私は地獄の思いをしたものだった。

 

☆ボストン美術館付属美術学校、以降、SMFA(school of museum of fine art)と記すが、絵の評価の半がcriticだった。

 

1年が前期と後期に分かれ、各期の最後に自分で選んだ教師2人とアトランダムに選んだ学生2人とに、そに学期中に描いた作った全作品を並べ、statementを発表し作品説明し、教授と学生からの質問に答える。

 

教授と学生は紙にその場で講評を渡し、発表した人はコピーをもらえる。

 

また、自分も他の学生の発表の場に参加し批評を紙に書いて本人に渡すのだ。

 

最後に評価と言うものが、他人を批評した文と自分の作品の批評能やstatementの評価と作品でgladeがつくのだが、実際には更に進化して、glade(成績)もつかない。

 

それは、長年の経験でいい成績をつけたものが、必ずしも成功者とならず、悪い点をつけられたものが必ずしも社会に出て失敗するとも限らず、根拠のない意味のないものだと思ったからだという。

 

☆日本の私の出た女子美術のデザイン科で教授の提案より進化し過ぎたら、私は授業拒否の処分を受けた事実がある。

 

☆この英語を母国語としない学生にとって、英語で他人の作品の批評をしたり、自分の作品の批評をするということが如何にハードルが高いことか?

 

この間の地下の大掃除の時に発見したボストンでの英語学校での修業証書。

 

このスクールは10段階まであって、ここでlevel 10まで学ぶと、TOFFELの550以上と評価され、SMFAでは英語能力はパスできるのである。

 

私が通っていたときにはオリンピックのゴールドメダリスト水泳選手の鈴木大地がいて、グループで一緒に食事をしたことがあった。

SMFAは日本のアートを認めたフェノロサが学んだり、岡倉天心の庭があったり、ボストン美術館の東洋美術は天心が買い付けたそうだが、学生である私たちは何時でも学生証を見せれば美術館に入ることができた。

 

☆ほとんどの外国人学生は本国も美術学校を出たあとに来ていたので、下手な人と言うのはいなかったが、それでも戦後に1人、名のあるアーティストが出たくらいで全世界どこでも、アーティストが成功するのは難しいということのようだった。

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