July 9th, 2007

三冊の本

 久しぶりにお掃除隊の帰りに本を買いました。
種類は違うけれど中身には共通しているところがあります。
正しいことを正しいと感じる、実行する、美しい生き方を求める。

「ねむの木学園」経営の宮城まりこさん、魂の指導者美輪明宏さん、漫画家の小林よしのりさんたちは勇気ある人たち。偏見や体制に負けない弱いものの為に闘う人たち。

 私自身はいろいろな面があり自分で知っているのですが、彼らほど立派ではなく、平凡な強い面も弱い面も持っている普通の人間です。
それでも、同意するところがたくさんありました。
 宮城まり子さんの本の帯の「やさしくね やさしくね やさしいことは つよいのよ」という言葉です。障害や家庭の不幸を背負った子どもたちの優しいところがたくさん紹介されてますが、人間相手の仕事は大変難しく厳しいので読んでて「ハッ。」とさせられます。

 背中に刺青のあるヤクザなお父さんが恥ずかしい子とか愛情を示すのが下手な親とか身につまさせられます。アメリカで英語の下手な母親が嫌がったりした顔をしない娘でしたが、私は自分の力なさに娘が不憫になったことがたくさんあります。どんな子にもどんな親にも人間である以上やるせない気持ちになったことがあると思うのです。私は障害ある子達が特別とは思えないのです。まり子さんは子供達に絵を描かせながら「お金を稼ぐ絵を描くことはとても大変なのよ。」と絵を描けない子には機織やなにか仕事をして建設的に日々生きるようにしているようです。
 私もプロの絵描きですが、上手く描いたり売れそうな基準で描こうと思うとどこか心が汚れてくるのです。それで、ありのまま純粋に描くとやはり売れないものです。バランスが難しく、売れてる人の努力もわかるので中途半端な気がいつもしているのです。だから、この子たちとそれほど差が無いなと思ってしまいます。

 家庭は大切。もし、この障害ある子達の親がいたらないながらも自分で目一杯かまってやったら、下手な絵だろうが使えそうも無いマフラーだろうが抱いて歓んで励ましてくれる愛情の中で幸せなはず。そうした子も多いでしょう。そうでない子は2重3重のハンデを背負うのですね。

 宮城さんはその親の代わりに子供たちのお母さんとなっているのです。
たいそうな仕事で私などは障害の子供にできる理解が広まった本でした。
でも、本当はお父さんやお母さんが責任を背負って教育者の手を借りても他人に任せないほうがいいように思えてなりませんでした。社会もそれを助けるべきではないかと思いました。宮城さん自身も若くして父母や弟さんを亡くされているので家庭が必要だったのかもしれません。

 美輪さんの本は文化が大切ということ。昔の日本人は立派だったということ。品性が卑しくならないようにということでした。それが小林よしのりさんと重複しているんですよね。

 小林よしのりさんの本は沖縄、パラオ、樹海のこと。知らなかったのはパラオのことでした。日本人が統治していた時代には神社もあったが、アメリカナイズされた今は全て壊され住民が「金、金」という価値観で生きているそうです。日本との混血も多くそれを阻止する為アメリカで訴えてる人の話もありました。蟻1匹にかまれて痛くて眠れなかった夜があった、蟻から学び小国(2万人)の独立をアメリカまで訴え続けているそうです。情報が操作され本当のことが伝わってないと小林よしのりの「沖縄」では書いてありました。私達の日常もいつも誰かの利益のために真実がないがしろにされていることがあります。無知の危うさ、怖さに小林よしのりは使命をもって描いているのかもしれません。

 怖いこと。人間の卑劣なこと。そんな中で美しき生きる価値観は魂の要求に自然にあるものだと思います。それが気分がいいから。

 

 私はスタジオで絵を描いて5時間も篭っていると、自分の絵がいいとは思えないのが日常です。うんざり。嫌気。嫌悪。焦燥。投げやりになる1歩前で中断します。
そして、自宅に帰り本を読むのがご褒美のようなものです。家事が先な時もあります。
もっと、部屋を綺麗にしたい!
もっと手のこんだ食事を作りたい!
もっといい仕事をしたい!
と思うのですが、くたくた。
そんな時ソファに寝転がって本を開くと体も休まるし、皆苦しんでいるのだなあと妙な連帯感で癒されてエネルギーが蘇ってきます。そろそろ休まないと!

9月の敬老の日はマリンバの演奏を聴きながらアート!


今、企画者の松岩邦男さんから早々と9月の敬老の日の9月16日、17日に四谷で行われる音楽会とグループ展の案内が来ました。参加するので多めの案内状がごそっと!

前売りが3000円で当日が3500円で飲み物付です。

 私は「宇津保物語」が音楽のお話なので宇津保の原作と新作「コノハナサクヤヒメ」を出そうと思ってます。チケットは私のところに予約してくださいね。マリンバ奏者の吉岡孝悦さんは国際的な演奏家で作曲もなさるんですよ!

 7月「文月」銀座
 8月「蚊帳教会」北軽井沢
 9月「マリンバ イン ギャラリー」四谷

 8月初旬には而立書房より「コノハナサクヤヒメ」絵本が出ます。
大忙しです。




 さあ、太陽にでてきてもらいましょう!母娘競作です。娘は当時、小学校3年生でした。
彼女が「コノハナサクヤヒメ」の英訳をしました。オーストラリア人の英語教師のティムがチェックしました。いい記念です。お子さんのいる方にお薦めです。子供と一緒に絵本を!

障害あるロザリオ作者とネットカフェに住む人

今日届いた「聖母の騎士」8月号にロザリオ作者のことが載っていた。


小川薫さんは25年間もロザリオ作りをしている方。
19歳の冬から心の病と闘っているそうだ。高校卒業後の浪人期に発病し、大学で心理学を学ぶ志を断念したとのこと。病名は総合失調症。日本人は100人に1人はかかる病気だが慢性化すると、妄想や幻聴に苦しむという。最近まで「精神分裂症」と呼ばれ、難病扱いされ、ハンセン氏病同様、社会的偏見の対象となった病とのこと。それでも、小川さんは挫けず西川哲彌神父さまが丁寧に教えられ導きを得て25年間、ロザリオを作り続けている。

 ずいぶん素敵なロザリオのようだ。
 特性ロザリオには2つの小さなレンズ穴があり、覗くとイエス様とマリア様が見える。
小川さんのロザリオの特徴らしい。最初は自分の癒しの為に作り壁掛け、十字架のペンダントなども作っているという。聖職者にもなりたかったが、修道院長の許可が出ず精神科デイケアで奥様と会えたという。結婚当時うつ病だった奥さんは小川さんに受け入れられ劇的によくなったという。夫婦の健気な姿勢に厚生省関係者も注目した。会員数17万人を擁する全国精神障害者家族会蓮絡会の機関紙に小川さんの1文が記載され、2度も講演会に招かれた。
奥さんが、「安心してうつになれる。」と病から解放された喜びを講演会で伝えるという。
愛の大きさ、理解、そのままで受け入れる安心が奥さんを快方に向かわせたのだろう。
わたしたち誰でもが、そんな病んでる人に対して、小川さんのようであったなら世の中はもっと住みよいようになるだろう!素晴らしいお召しだった結婚生活。

 精神障害者に支給される障害年金は念に79万円ほど。2人合わせても月に13万円少々だとか。ロザリオ作りで得る労賃を足しにして、両親と同居し、力強く今を生きてるそうだ。

 小川ロザリオ工房の連絡先
東京都小平市小川西町5-1-28
TEL &FAX  042-342-2755
価格は500円からとのこと見に行って蚊帳イヴェントのために大量に購入したいものだ。



 現在は健常な人にも苦しい時代のようだ。1宿をベッドや畳では泊まらないが狭い机と椅子とネットで飲み物や食べ物を自動販売機で買って1晩過ごし、翌日フルタイムの労働に行くそうだ。だいたい2000円弱ぐらいで、12時間働いて1万円弱の例が出ていた。体の疲れは癒えないし、ネットカフェ代や食事、お風呂、衣類など買うと残るお金もなくアパートに移行は難しいそうだ。ネットで就職先を探すとのこと。しんどそうな生活だ。新しい形のホームレスなのだろう。「週刊ポスト」に載っていて人は前の会社で勤務中事故を起こし骨を折ったそうだ。それからこのような暮らしが始まったという。

 現在は他人のことまで余裕のない人が多いらしい。それで、健常でも病人でも淋しい人は多い。電車やバスで挙動不審はざら。しかし、とんがって蔑視することも警察に突き出す必要もない。人間は疲れていて、私も友からの当日の「お茶飲まない?お食事しない?」に、断るときに、受話器の向こうからため息や寂しさが伝わって「もっと前に言ってよね。」と思うことがある。家族ですら、行き違いがあってそれぞれの思いやりが通じなくても通じても試される。

 こうして魂は神の元に帰るまで試されるのか?

 小川さんのような人の作ったロザリオ。祈りが聞き入れやすそう!