December 5th, 2007

クリスマス美術小品展2007!迫る!



銀座教会恒例のクリスマス美術小品展2007があります。
搬入は明日の水曜日から土曜日で、制作時間を何とか作って日夜、油まみれになっております。
12月12日(水)~25日(火)まで。17日の月曜日はお休みです。
午前10時30分から午後7時までです。最後は2時まで。
銀座教会は西銀座デパートの前で日本1の宝くじ売り場のあるところです。

私は2点出品しますが、どれを選ぶかは未だ未定ですが5点制作してみました。未だ、手を入れますが、今のところ金曜日に搬入の予定です。

1、SMサイズ「受胎告知」
2、SMサイズ「受胎告知」
3、SMサイズ「受胎告知」
4、4号サイズ「マリアとヨセフ」
5、4号サイズ「マリアとヨセフ」

(no subject)

今日はゆっくり台所の掃除やトイレの掃除をした。冷蔵庫なども全部出してやったので気がつくと3時過ぎ。

 お昼は林檎1個にして気になっている暮の「銀座のラブ・ストーリー展」用の額を買いに行く。蒲田まで池上線。いつものように「ユザワヤ」で20%引きの額ぶち3点(お洒落にいこうと思ったので箱型の白の額を3種とも形を変えて買う)と次の「二十四孝」のための色紙を古画仙紙をしくじってもいいように40枚買う。これはセールになっていて色紙としては水墨に適しているそうで最も高価なものだが30%くらい安くなっていた。嵩張るが手荷物にして東急ストアの地下の浜籐でおでんの具を買う。ご飯が炊ける頃にはおでんもちょうどいい具合になって娘と体を温める。

 テレビを見ながら眠ってしまった。
 生活保護の縮小化や若い娘さんを襲った強盗が借金があったという近隣の話。

 「樋口一葉」の本を読んでいてこんな行がひっかかった。

「萩のあと」の章だ。出久根達郎さんの創作かもしれないが、日露戦争後の話。一葉の死後13年目の話。
 「金を出せ」ふるえ声である。
 「金を出せって、あなた、どういう人なの?」
 夏子がおっとりと言う。 「ど、どろぼう様だ。」

( 夏子はサンドイッチとサイダーをふるまい50銭銀貨を4枚出して「好きなものを食べなさい。」という。戦争に征って一度命を落とした男に同情したのだ。)略 縷衣香

 「近頃、ああいう手合いが多いのよ。」夏子が苦笑した。
「宅にもしょっちゅう現れる。誤診だの、薬を間違えられたため治るはずの病気が悪くなっただの。戦地で受けた傷が一向に回復しないだの、いろんな理屈を作って、おどしに来る。目当ては、お金よ。戦争以来、とみに人の気がすさんだわね。特に貧しい人たちが、こらえ性がなくなり、悪の道に簡単に踏み込むようになった。ヒナちゃんが生きていたら、きっと嘆いたに違いない。ヒナちゃんの小説は、弱い貧しい人が強くならなければいけない、と願いをこめて書かれたものだもの。」

☆出久根さんは貧しくて学校へ行けなかったと読んだことがある。でも、古本屋で働くことで本を読み大学以上の勉強ができると励ました人がいる。強い人だ。

 一葉の本は好きだからなるべく彼女に関した本を買うようにしている。一葉は文学への夢と家長としての責任から貧しい中で誇り高く生きた。借金や金策の手紙や苦労は日々辛い方だったといえよう。しかし、今も多くの喘いでいる貧しい暮らしの中で夢を見、誇りを失わない人へのエールを放っているのだ。「たけくらべ」のみどりのように運命に抗えない普通の暮らしの残酷さの中に凛とした美しいものを見つけ儚さにも視線を投げかける聡明な一葉の背負ったものは時代からすると大変な先駆者だ。

 多くの犯罪は貧しさ。愛情をかけてくれた肉親の死などを引き金に借金から切羽詰まった殺人に行くような経過を辿る。この本にあるように警察に突き出すのでもない小銭でご飯でもというおおような人との出逢いがあったなら、もう少し前にブレーキが効いたのではないかと思うが。日露戦争の後でもすでに人の心は荒れていたとは。



 この本も面白かった。1929年生まれの谷沢永一。関西大学名誉教授。作者は関西大学を出ていて当時は全く学会から無視されていた学者だそうだ。学問の世界の嫉妬は激しいのだそうだ。そして、大変な学歴社会だとか。

 夏目漱石は嫉妬されなかったという。なぜかと論破されている。
私は漱石が好きなのでそこの所が気にいった。イギリス帰りの漱石はお金にとても合理的で一番高い印税をもらっていたとか。又、当時の岩波にはお金を出資して自分の本を出させたともある。かならずしも経済的利益を優先しない漱石の懐の深さを語る。

 谷沢さんはご自身が78歳くらいなので非常に具体的に現実に生きてる人たちの嫉妬心と歴史上の嫉妬の起こした出来事を歯に絹を着せず語る。「へえ~。」と思うことだらけ。
でも、最後には救いも。嫉妬されないためには謙虚さと譲りのこころだという。

 一生を棒に振るほどの嫉妬の犠牲は哀しいが現実にある。
 私の知ってる人でも嫉妬で潰された人はたくさんいる。

☆一葉だって嫉妬された。貧しい下級武士の娘が当時のお嬢様たちと歌を競って評価されていたのだから。貧しくて古着や安物の着物を着て手伝いのような扱いをされていたとも聞く。
ごく、少数かもしれないが強い人にはこれがいいのだ。弱いものへのいたわりや自立がそうして育ち、強かさも生きるために本物のなっていく。あれだけの見事の文学を残したのだもの。
あの淋しい、涼しい美しい顔が今のお札になって私達はお金に纏わりつく日々の精進と有難さを感じる気がする。