January 27th, 2009

NHKスペシャル「日雇いに流れ込む人々」を観る。

 ☆プチ・スタジオに行って片づけをしましたが10時には帰ってきました。
見たい番組があったからです。
1時間番組ですが、法律を抜けて雇用された派遣社員たちは本当に保証されない労働者なのでした。
そして、危険な仕事や汚い仕事冷たい仕事など嫌な仕事を押し付けられるのでした。
1ヶ月に1度しか仕事の無い場合があってネット・カフェで仕事を探している風景がでてました。
1日に1回の食事の人もいました。せっかく医療の仕事の資格をとっても50回も就職に断わられる人もいました。同じ境遇の人が増え、派遣労働者の中でも多く仕事のあたる若い人や頑張る人のほかに、年を取っていたり体が弱いと厳しいようでした。お正月にも故郷に帰れなかったりじっと採用の電話を待っている姿は淋しいものでした。仕事が無いのです。働きたいのに。

 ☆私はバブルの時に20代だったせいかフリー・ランスのデザイナーだったんですけどそれなりに仕事はあったのです。売込みしなくても個展の時に仕事が来たものでした。
アメリカから日本に帰って2002年だったでしょうか?日本に落ち着いて薦められるままに個展をし始めたのですが、20代の時とは随分感触が違いました。
私は学校を出てから8年くらいかけていろいろな仕事が来るようになったので、日本に帰国して7年くらい経つ今はかつてと同じくらい仕事をしたいものだと思ってます。
しかし、今は大不況です。
アーティストのような感性を大事にする仕事は圧倒的に若い方がいいでしょうね。

 若い人が無邪気に成功している姿は大好きです。
今の若者は色彩のセンスもいいし遊び心もあって楽しい作品を作ります。
私達の仕事は貧乏なんですけど幸せそうなんですよね。
それで、派遣雇用を解雇されている人たちと比べると深刻さがないかもしれません。

☆下のサイン帳は20代の頃に作ったものでどのくらい作られたでしょうか?
今は使ってないのは1種づつこの4冊しか残ってません。


当時1冊500円でした。
もし、会社に在庫があったら今でもほしいくらいです。

 江戸時代、北斎たちの版画の値段は「かけそば1杯」の値段だったそうです。
それで、江戸の庶民は買えたのですね。
ゴッホやマネにも影響を与えた日本の浮世絵の見事さは庶民が皆で育てたものでもあったのですね。
 アートは金持ちだけのものでしょうか?
 いいえ、皆のものです。

 バブル時のように数億するアートが本当に人類に貢献するのか?
 いいえ、庶民が買えて庶民が家に飾れる絵がいいのです。

 特別な評論家が認めたものがいいアートなのか?
 いいえ、庶民は大衆はバカではないのです。一生懸命働いたお金で身銭で買うのです。自分の目を信じてます。粋な文化が咲いた時代の着物も小物も洗練したものでした。

 美術館に鎮座しているのが本物のアートか?
 いいえ、本物のアートは目に触れて元気が出て心が清らかになるものですから、皆自分のコレクションに入れたり、床の間に飾って人に見せて見せ合ったものです。

☆日雇いで働く人たち。
彼らも音楽も美しい風景も好きに違いありません。
おなかが減った時にあつあつのご飯よりアートは力強く励ますでしょうか?
多分、ご飯のほうが先だと思います。
満ちたりでこころがゆとりを持った時にアートでも見ようかとなるのではないでしょうか?

 皆が食べることに不安で、明日が見えない今はアートどころではないかもしれません。

 若い時、
 そうですね。35歳くらいまでのことですが、
 本当に明日はどうやって家賃支払おうかと思ったこともありました。
 お金の無い時は自分の本箱の本を古本屋さんに売りました。今よりずっと高く買ってくれたのですぐに5000円くらいになりました。そのお金で美術館に行ったり別の本を買うのでした。
図書館も良く利用しました。
あの頃はアートしか頭に無くて結婚なんか夢にも思わなかったんで迫力もあったのかしれませんが、持って行けばどこのお店でも作品買ってくれました。
私は路上販売の経験は無いのですが、必要とあればやりますよ。

 貧乏でしたがとってもこころ優しかったんですよ。
お部屋の中は空っぽでした。溜まればすぐに無認可の保育園のバザーとか友人にあげてましたもの。
 今日もプチ・スタジオに行って洗濯屋さんから返ってきた羽毛かけふとんを失礼でなかったら山谷に送っちゃおうかなと思いました。場所をとるし自分のおふとんはあるしね。古着も加減がわからないです。捨てるのはできないがお古なんで失礼かなあとも思うしフリマに行くほど暇でないし、きっと落ち着くところに落ち着くのでしょうが。

 ☆正社員の採用基準というのは厳しいのでしょうか?
 幾度も断わられている医療事務の希望者にテレビを見て「家で働いてくれないか。」といってくれたらどんなにかいいでしょう。コネというのもやはりあるのでしょうね。
必死さも大事かもしれません。

 娘の家庭教師に「どうしても家の娘を雇ってください。」と執拗な人がいました。
小学校5年生だった頃でそのお嬢さんは中学3年生でしたね。「優秀なんです!」とお母さんがいいました。それで、大学生のアルバイトと同じ費用で雇ったことがありました。娘もおとなで「大学生と一緒の能力を要求するのはかわいそうよ。」と言ってましたが、その後大学を行かない道を選ばれたようでした。騙されたとは思いません。聖書にあるように「門を敲け。」ということですよね。そうすると門を開けてくれますから。
ですからあの医療事務の青年も病院の医者や経営者に直接談判したらいいのかもしれないですね。
 就職のためなら学歴詐称している人も知ってます。
 結婚のために詐称する人も知ってます。
 能力が無くてもコネでいい就職をしている人も知ってます。
 本当に世界は不公平で今日のテレビはいたたまれなかったです。

☆なんだか危険な辛い仕事をさせられている人たちに対してもっと長い目で技術を育てて生かす道は無いのでしょうか?病気で一端仕事を辞めたらなかなか正社員にはなれないそうです。
又、たとえどんなに不当なことがあっても、自分の首がかかっていると黙らざるをえないそうです。仕事を得ている人たちも怖ろしいほど忍耐をしているようです。

 昨晩読んだ、セザンヌさんも田舎で彼女と暮らしながらお金に困ると作品を持ってパリの理解者のところまで行ったそうです。才能や人柄があってのことですが理解者がいて絵を買ってもらえたのです。セザンヌさんは相当幸運の持ち主ですね。美しく献身的な彼女と持っていけば買ってくれる理解者がいたのですから。
それは相当稀有なことだそうです。孤独の内に死んでいくアーテイストがほとんどですよね。

21世紀はマイノリティーの時代!

増山麗奈さんの本が2冊届いた。
1日かなりしっかり掃除したら気持ちがさわやかになってとても平和な気分。
読むのを楽しみにして夕食の買い物へ行く。
そうしたらホームレスさんが、ビッグ・イッシューを売っていた。


 早速家に帰り夕食を終えて2冊の本を読んだ。
☆増山 麗奈(ますやま れな、1976年12月25日-)は、日本の画家・パフォーマー・作家・芸術家。超左翼マガジン「ロスジェネ」編集委員。反戦アート集団「桃色ゲリラ」主宰。環境アート展「エコ@アジアニズム」キュレーター。

東京、香港、ベルリン、ソウルなどで個展、グループ展など多数。主な展覧会にベルリン・森鴎外記念館での個展、府中ビエンナーレ正式出展。東京都主催トーキョーワンダーサイトでの出展など。戒厳令のチベット訪問、ヒマラヤ登山などによって画家を目指す。奔放な男遍歴、拒食症、自殺未遂などからの脱出が表現の原点。日本アンダーグラウンドカルチャーの中央線的湿度の高い空気に染まり、芸大のアカデミックな風紀に馴染まず。アルバイトとして行っていた銀座のホステスを辞め、似顔絵屋として画家人生をスタートする。以後芸術界にとどまらず、反戦パフォーマンス、執筆活動、絵画活動など多ジャンルで精力的に活動自伝「桃色ゲリラ」(社会批評社刊)を原作として、子供時代からの再現ドラマを含めたドキュメンタリー映画「桃色のジャンヌダルク」(鵜飼邦彦監督)を現在撮影・編集中。 挿絵を担当した絵本「幼なじみのバッキー」(月曜社刊)が、第10回岡本太郎賞に入選する。 超左翼マガジン「ロスジェネ」編集委員。


1冊は最近出たばかりの絵本で 「幼なじみのバッキー 」(単行本)
澤田 サンダー (著), 増山 麗奈 (イラスト)
もう1冊は 「桃色ゲリラ―PEACE&ARTの革命 」(単行本)
増山 麗奈 (著)

 ふたつとも若い感受性のある人が書いたのだなあと思いました。
今、起きてる貧困問題や差別や戦争など巻き込まれたように彼女の人生に起こった。
普通の医学部准教授の娘さんで顔も可愛らしく今時の女の子なんですけど、2児の母親でイラクや天安門にも行った彼女の使命がつたわってきます。
でも、彼女の親の世代の私が読むとハラハラ、どきどき。

 これからの時代は試行錯誤を繰り返しながら弱い立場の人たちを解放していく方向へ行くのでしょうね。
彼女自身が在日の青年に暴行されたり、ちんどん屋さんの奥さんになったり体験的な解放運動なので偽善的なところはないですね。

☆私はテレビで見ましたよ。本当に忙しそうに子供にご飯をあげて自分のアートをもしている姿。
同じ方向を向いていてもいろいろな方法があっていいし、飯島愛ちゃんよりお若いでしょうけれど、子供がいるから大丈夫っていうところありますね。

 この間、「豆本フェスタ」であった田中栞さんもそうですが、この頃の女性は強くて元気があります。能力も度胸もありますね。
彼女は全体として語られるべき人なのでしょうね。
多くのお母さん達や母子家庭や差別されている人たちと連携して活動されているそうです。
とにかく刺激的です。

☆女性週間誌に被差別部落出身の猿回し師がカミング・アウトして以来記事になってます。
本当に理屈にあわない差別は無くならないとね。
彼と結婚した女性も立派で強いし、また先妻のお子さんは出自が知られるので当惑しているそうです。皆が試され皆が成長しなくてはね。
村崎太郎さんのお父さんは彼が受験高校に行っていたのに高卒で「猿回し師」になり道を勧めます。有名になって部落解放をするのが夢だったのです。
彼はお猿さんに「反省」など教えて億を越える年収を得たことがあったそうです。
外車も5台もあったそうです。私は彼のお猿御殿をテレビで見たことがありました。
ある時に路地で猿芸を披露していたら投げ銭をされて、屈辱とともにカミング・アウトしないと自分が解放されないのに気がついたそうです。

 生まれながらに差別される人がいるのは変です。
生まれながらに尊いとされる人がいるのは変です。

 人間の歴史って怖い。
 差別されていると貧しくてどうしても綺麗な姿や普通の食事が食べれなくてクラスのいじめにあって無気力感におちいったそうです。
彼の父親がとても立派で自信をつけるためにマラソンで1等になるように促したそうです。

 人間って怖い。
 本当は誰でも力があるのに無いと思わされるんですよね。
 立派な殺人ですよ。

☆しかし、麗奈さんの戦いも在日の彼に拳骨で2度殴られたり、大変な代償も払ってます。
 皆が劣等感から解放され、あるがまま幸せに生きられるのには時間がかかりますけど、
 皆が出来る戦いをしていくことが大切ですね。

皆が光に向かって生きている。
この頃はこの厳しい大不況も皆が助け合う大試練と思いあまり不安ではありません。
皆が幸福になる道を共に歩くしかしかたがないですね。