February 18th, 2010

壊れてもパパはパパ!

 昨日は水曜日なので実家に行ってお掃除やシーツ替えをした。
パパはママを探して玄関に出たという。末の弟が母はくも膜下で入院して4年間、病院だよと教えたという。どうも、確定申告を出したのだけど、母も元気な6、7年前に経営していたゴルフ・レッスン所の集金などが現実だと思っているようだ。
 私は熱々のぎょうざと長崎ちゃんぽんを持っていって、父と食べていたら「妹がくも膜下で倒れ4年間入院してるって末の弟から聞いたよ。」というので、「それは、ママで妹は元気で鹿児島で働いてますよ。」と伝えた。

 でも、なんだか悲しくない。「君の読む物語」の愛し合った老夫婦が妻のボケがときどき正気に戻る機会に、二人の愛の物語を読む映画をテレビでしていたので、「パパはなんだかんだといっても、ママがすきなんだな。」とほほえましく思ったくらい。

 父は中国式の自殺の方法を末の弟に語ったという。「だんだん、食事の量を減らすんだ。」と。「自殺するかもしれないな。」と末の弟。家にくる狸や猫に自分のご飯をあげてしまうのだという。しかし、父の寝室を片付けていたら、紙袋に入った手紙と佃煮、インスタントの味噌汁が出てきて、病院に訪ねてきた彼女からの達筆の手紙である。90歳で女友達が届けてくれるのだから、有難いくらい。

 父は帰りに「いいものをあげるよ。」と全日空の株主優待チケットを10枚くれた。私が行くようなところは飛行機に乗らないしね。末の弟には買いものをしてきてくれた御礼らしく2万円渡していた。給料の別なので「パパってすごい。」と思っていたら、末の弟は「そんなことはいつもはないんだよ。見栄のようなものだよ。姉さんがいたから。」
自宅でインターネットで検索していたら、全日空の優待チケットはずいぶん高く買ってくれるのだ。それも知っていて私にくれたのだった。

☆父親はおそろしく優しい人で、与える人なのだ。
与えているときの誇り高い顔は古いくらい昔の男なのだけど、5人いると末の弟がいう愛人(ただの女性のともだちの可能性も)にも、おかずやおやつを持ってくる女性たちを手ぶらで帰すとは思えない。90才までつきあってくれる友達たちもずいぶん潤うのだろうか?

 私が世間的には限度を超えたお人よしのだまされタイプなのも、父親の影響だ。父親は弱い人にはとことんと優しいのだ。そして、だまされてもすぐに許すし、気の毒に思っているようなので、私もたぶんにそうなのだ。

 庭のガラス戸に動物たちが顔を出すのが結構楽しみのよう。
白の梅の木も箒のように手を開いて花が密集している。白木蓮ももうつぼみ。自然に静かに帰っていくようだ。

 実家の家業も傾き、まともな神経をしていたら辛いはずだが、上手にその前のよき時代に体も頭もいるようだ。この不況なので上の弟だけのせいではないけれど。相変わらずすごくやさしくて、おいしいものをみなで分けなさいとくれる。

 いい人生でしたよね。
 自分の力を試して成功したのだもの。ゴルフも囲碁もカップが並んでいる。昔はゴルフの参加賞が女性の下着だったりして結構母親が喜んでいた。

☆末の弟と帰りの車で「案外、駄目かも。」「でも、私だって死にたくなるわよ。会社がこの状態で子供も自立していて、ママももうあんなだしね。このまま、生きてもいいことないかもしえないし。」

 家に帰って娘に父の状態を話すと「ママ、悲しかった?」「全然。年寄りってみなそうよ。いいことだけを覚えているんでしょう。」「ママ、自分の入院費、残しておいてね。」と言われたので、自分の老後も近いのだと再確認。

☆夜はウルトラ・プチ・スタジオでダンボール箱にいろいろ詰め始めた。
どれもこれも思い出があるのでやはり捨てられない。衣服も時代遅れだけど状態がいいのでリサイクル・ショップにもっていこうかな。今はやはり現金が大切だから。

 末の弟が父は病院でお財布に4万円くらいしか入ってないのに、入院費を出そうとするんだよねという。父は昔かたぎのやり方で自分は質素このうえないのだけど他人の世話には絶対ならず、世話する立場をとる。だからオムツなんかをするようになったら、死にたいと思うだろう。

 どんな老人ホームも家庭よりは勝らないという。どうしても管理しやすくしてしまうのだ。自由人の父には耐えられないだろう。私もやはり国内にいてなるべく実家に通うとする。

☆パパには、全日空の優待券を換金したお金で何かすてきなことをしたいな。