June 9th, 2010

「キャンディード」ジョン・ケアード版を観る!私の神山構想に似てました!

 4時半までは家事をしっかりやって早めに雨戸を閉めてお出かけしました。

 帝劇「キャンディード」のチケット2枚は足長あじいさんがくれたもので、2枚あったのでキューレーターのYさんに先週渡して、自由に使ってくれるようにギフトしました。

 さて、A席なのですが後列2番目の出やすい椅子に指定しました。

☆原作はボルテール

 ウエストフェリア(今のドイツ)の男爵のお城にラテン語で真っ白を意味するキャンディードが住んでいた。彼は男爵の妹の産んだ私生児。

 男爵のむすこ、むすめ、小間使いの3人と家庭教師の博士「楽天的最善説」を学んでいた。博士が小間使いを相手に男と女の「実験物理学」をおこなっていたのを観て、ムスメハウブナキャンディードと同じことを試みるために結婚の約束をして服を脱がし始めた。男爵がそれを見て、私生児と結婚はけしからんと城から追い出した。

☆ババリア(ドイツ)の国境を越えて、文無しでおなかをすかせたキャンディードは、旅籠の前で2人ノババリア兵から食事と酒の施しを受ける。国王の金貨を貰い乾杯した。それは兵士になる契約で有無を言わさずヨーロッパでもっとも厳しいババリア式教練を受け、故郷ウエストファリアとの戦争に従軍する。

 焼き尽くされた町の死者たちの中を歩いてオランダまで行く。

☆再洗礼主義者(キリスト教の新しい宗派で幼児洗礼を認めなく旧教から弾圧されていた)のジェームスに助けられ、彼の病院に行く。そこで梅毒に浸った博士と再会する。喜びあったが、男爵一家が戦争で皆殺しにされたことをきかされ、最愛の男爵の娘を失い絶望する。

☆リスボン(ポルトガル)
 キャンディードと病気が治った博士はジェームスについてリスボン行きの船に乗るが大嵐にあい、船は転覆してジェームスは死ぬ。奇跡的に陸地に泳ぎつくことができたキャンディードと博士は、リスボンで大地震にあう。博士は多くの人を犠牲にした地震は必然的なものだと説く。この一部始終をきいていた裁判所の廷史たちは、彼の楽天主義は神への冒涜として、聞いていたキャンディードは鞭打ちの刑、博士は絞首刑に処された。

 処刑場にうずくまるキャンディードを、1人の老女が助ける。彼を町はずれの家に連れると、男爵の娘が生きていていた。老女は彼女の召使いで男爵のむすめは美しいのでユダヤ人と教会大審判官の愛人としてそれぞれ週に3度体を提供していた。キャンディードは訪ねてきた彼らを殺し、宗教裁判から逃げ出すために召使いと男爵の娘と3人で国を逃げだす。

☆スペイン
 3人はスペインノアバセーナまでやってきた。山を抜け港から外国へ逃げようという老女の入れ智恵だ。町の宿の酒場でカカンボが話しかけてきた。4つの人種の混じった男は経験豊かでいろいろな知識を持っていた。カカンボの申し出で友人の契りを交して、4人で大西洋を越えて南米ノパラグアイにわたる。

☆モンテヴィデオ(ウルグアイ)
 モンテヴィデオに着いたキャンディードは金を稼ぐために騎兵隊長として雇われた。しばらく4人でつつましく暮らせると思ったが、女たちは贅沢な暮しをしたいので美しい男爵のむすめをたきつけてモンテヴィデオ総督との結婚を図る。さらに召使いの老女は宗教裁判の追手が迫っていると、キャンディードとカカンボを無理やりモンテヴィデオから立ち去るように仕向けた。

☆パラグアイ
 真実を知らないキャンディードはカカンボとイエズス会の居留地にやってきた。2人を受け入れた修道院長は死んだはずの男爵で男爵の娘が生きていると知り、軍隊を出して2人で彼女を迎えに行くことを決意する。結婚するために彼女を迎えようとするキャンディードに「私生児とは結婚させない」という男爵を剣で切ってしまう。カカンボと逃げ出す

☆エルドラド
 逃亡を続ける2人はジャングルをさまよい、川を渡り、とにかく北に向かった。
黄金の国「エルドラド」に辿り着いた。
平和で争う必要も祈る必要もない満たされた地には土は金で石ころは宝石だった。オレンジ色の羊がいて人々から歓待された2人は、男爵の娘を思い出してやはり帰ることにしたが、王と王女からたくさんの宝石や金と100頭の羊を贈られた。

☆スリナム
 危険な旅で羊は2頭しか残らず、それでもスペイン王の財宝より多くの宝石を積んだ2頭のおかげで、ベニスで落ち合う約束をしてカカンボと1頭ずつ羊を分け合いカカンボは男爵の娘を助けに行き、キャンディードは総督や宗教裁判のない自由な国のベニスに向かった。
奴隷商人と交渉して船に乗ろうとすると、無知で人を疑うことを知らないキャンディードは財宝を積んだ羊をだまし取られてしまう。

 人間の邪悪さは、キャンディードを初めて楽天主義を唱える恩師の博士の教育に疑問を持たせた。

 わずかなダイヤを手元に残したキャンディードはこれからの旅の同行人を探すために懸賞金を出した。もっとも惨めだと証明した人を選ぼうとしたが、町中の人が悩みと苦しみを訴え「自由意思」「人間性」「無私無欲の愛」を信じることができなくなった。

 それを観ていた悲観主義者の掃除夫はキャンディードを笑い飛ばした。キャンディードはその彼にひかれ同行人に選び、フランスのマルセーヌに向かった。

 途中奴隷商人の乗っている船と出会い、その船がスペイン艦隊によって沈められたが自分の羊は無事に彼のもとに救い出して彼のもとに帰ってきた。

☆ベニス(イタリア)
 マルセイユからベニス行きノチュニジアのガレー船に乗る。奴隷がオールを漕ぐガレー船の中で不慣れな奴隷囚人を船長が鞭打っているのを救いだすと男爵と博士だった。

 ベニスに着くと、キャンディードは邸宅を買いカカンボと男爵の娘を探し始めた。

 ある日、町で娼婦に身を落としたドイツの城で一緒に勉強した小娘の召使いにあうが、何週間たっても探している男爵の娘とカカンボにはあえず、町の喧騒を逃れて墓に行くと、墓の中からカカンボが出てきた。墓掘りを強制的にさせられていて、救い出した男爵の娘と老女の召使いは、海賊にカカンボが持っていた財宝を全部盗まれると、2人で去っていってしまったという。

 ベニス総督の謝肉祭の仮面舞踏会にキャンデードは彼女たちに会えるのではないかと出かける。

 しかし、キャンディードの金にたかろうとする変わり果てて老けた男爵にそこで会うことになった。

☆カルニア山脈(イタリア)
 広い邸宅でキャンディードはすべてを拒絶した。男爵の娘とも互いに口は利かなかった
お金はどんどん減っていった。

 友人も召使いも愚痴を言い始め、争いが絶えない。キャンディードは沈黙を守る。

 或る晩、キャンディードは古の王座を追われた6人の王様に会う。王様たちは真剣bに意見を交換しながらゴンドラに乗って運河を進んでいく。

 6人の王たちはキャンディードにある決意を持って立ち上がらせた。そして邸宅の召使いや友人たちと再び旅に出るために邸を出ると告げる。

 ベニスの北の山。
 それはエルドラドに似ていると選ばれた地。

 身分もない。差別もない。争いのない地。

 皆で創り、働いて食べる暮らし。

 贅沢もないけれど喜びのある暮らし。

 キャンディードは男爵の娘の汚れを許し受け入れる。

 そして皆も許しあう。

 私生児のおかげで命を助けられた男爵。

 辛い体験を通して貴族だと言っていられなくなった現在の姿の老女や男爵のむすめ。

☆舞台が始まってすぐに語り手であるボルテールは
「人間は怖い。自然は人間が壊さなければ怖くないが、人間は怖い」という。

 古典である原作で、奴隷にしたり略奪やレイプや女を売りとばしたり、妾にするのは普通にあったことなのだろう。

 皮肉なほどの聖職者の神から離れた行為。

 最後に農民の暮らしをたたえ、汗を出して働く生活に喜びを期待した無垢なるキャンデード。

 この物語は普遍性がありますね。

 とってもおもしろかったです。

「縷衣香絵本」への夢!!!!!

 ☆昨晩、お会いしたキューレーターのYさんに託した紙袋があります。
その中にはイギリスのケンブリッジに住んでおられる志村さんへ渡して貰うものがあったのです。

☆ほとんどの私の仕事は人から託されり願われたりしたものなのです。
 この袋に入っている私の3冊の絵本もそうなのでした。

☆私が絵を職業とする決意をした若い日より、夢は世界でした。
 
 世界中の人と仲良くなりたい。
 世界のいろいろな国へ行ける機会を大事にしたい。

 日本のことを知ってほしい。
 アジアのことを知ってほしい。
 日本を好きになってほしい。
 アジアを好きになってほしい。

 みんな幸福にする仕事がしたい。
 みんなの笑顔がみたい。

 言葉が通じなくても。
 人種が違っても。

☆そういう心にリンクするように出会った人たちとの縁でできた絵本。


 「宇津保物語絵本」而立書房 日本語 英語 1500円
1983年の私の結婚式の引き出物の版画絵を見た人からの依頼。ニュージ―ランドのオークランド大学で比較文学を教えていた伊東節子博士からの依頼文が英語だったので私が和訳をつけました。
絵も1986年パリ個展のためにフランスで描いたコラージュ作品と絵本制作を促されて1995年に新たに足した墨絵で描かれてます。アメリカ、ボストン滞在中ニハーバート・ネーバーズの依頼で墨絵を教えていたので、墨絵を描くことがとても自然でした。

 思えば、1970年代にフィンランドの大使夫人の依頼で日本御伽草子二十六話の挿絵を墨絵で描いたこともあったので、この流れは自然だったのですね。フィンランドの多くの月刊誌や季刊誌に分けて一話づつ記載されました。

 内容は紫式部の愛読書で、竹取物語の後に出された古典です。
遣唐使が遭難して、ペルシャ湾に運ばれ主人公は不思議な白馬に乗せられて琴を奏でる仙人に琴を教えてもらうのです。かすみと露で生きている仙人から学んだ琴は天界の音楽で不思議なことがたくさんあります。
 20年以上たって、お釈迦さまが音色に感心されて遣唐使の主人公を日本に返して下さるのです。

 それから真実の琴の精進が始まります。
地位も名誉もお金も拒み、ほんものの芸術のために貧乏になり世間との付き合いもなくなります。

 やがて娘が生まれ、娘にその琴が引き継がれます。

 物騒な都に貧しくなった姫は暮らせず、月夜の契りで生まれた息子を連れて都から離れた山に逃げるのです。

 琴の音に集まってきた動物たちが食べものを運んで養ってくれます。

 熊のおうちのあとの木の穴が「うつほ」なのです。宇津保の中で母と息子は生活します。

 素敵なことがたくさん起こります。つづきは絵本を読んでね。

☆日本のルーツの富士山と桜の物語
原書は古事記や日本書紀
「コノハナサクヤ姫物語絵本」而立書房 日本語 英語 1500円


 これはギャラリーが「富士展」をすることになりたくさんの富士豆本や富士絵巻を描いたのですが、このお話を聴いて、オーストラリアのエディターが「面白い絵本にすべきだ」といったのですよね。
彼が英語をチェックするというので、「日本学」の研究者の娘が英語を訳し、私が絵と日本語のパーツを受け持ちました。

 山梨の浅間神社や宮崎の天岩戸神社や長野の戸隠神社、多摩浅間神社に奉納してます。
時間がある限り、ほかの神社にも奉納したいです。

 桜には日本人なら誰でも想いがあります。
私は今年は日本(東京)、アイルランド、イギリス、日本(長野)で今も桜を続いて見てます。
自分の長野のコテージの庭に山桜があって嬉しかったですね。

 気高い富士。
絵描きが描いても描いても描きつくせないフジヤマ。
富岡鉄斎の富士山や北斎の富士山を見てると、到底かなわないとは思いますが私のコノハナサクヤヒメ富士山も大事にしたいと思います。

 この物語も日本人が知らないのが不思議です、
天皇家のルーツ。
そして富士の山からコノハナサクヤ姫がまき散らした種が「この花咲くや?」の「サクヤ」が「サクラ」「桜」になったのです。

 ですから、個人的に世界中の日本人学校に「コノハナサクヤヒメ物語絵本」を寄贈したいと思ってます。

☆「二十四孝物語絵本」而立書房 日本語 中国語 1500円 

中国の実話の親孝行物語です。
私の父は戦時中、中国語の通訳をしていたので中国に明るいのですが、彼が親孝行は基礎だというのです。

 摩訶不思議な親孝行物語は胸にジーンとくるほど切なくて、現代人が失った純情の心が蘇ってきます。

 儒教の教えで孔子の弟子などでてきますから、古い時代のものです。
アッシジの聖フランシスコのように、純粋な愛の青年には動物たちが寄ってきて畑仕事を手伝ってくれるのです。

☆☆☆
 昨晩の夜更かしして読書をしていたら、美しいイタリアの風景が出て海辺の別荘やホテルを空から映していてうっとりと眺めていました。

 その次はベトナムの風景で町を自転車で通勤や通学する人々やかわいい子供が野菜籠と一緒に籠の中で並べられていました。路上で仕事をしている人々の生活を支えているんですね。

 世界の多くの人々にはまだ幸福には程遠い人もいるでしょう。

 昨日の「キャンディード」の物語のように、貴族や贅沢な暮らしのできる金持ちや宗教の権力者がかならずしも魂の平安を保っているわけでもないでしょう。

 それでも、美しい蒼い海を観てると何とも嬉しい気持ちになるもので見とれてました。

 豪華なホテルの手書きの天井画やいすに描かれた確かな仕事。それも好きなんですよね。

 輝く目を持ったベトナムの子供の屈託のない笑い顔。それも好きなんですよね。

☆☆☆
 自分はよく外国に行かれる方に絵本を託すことがあります。
ダライ・ラマのいるインドの地のペンション。
ロシアの画家に託したりや旧ユーゴの戦争孤児院には訪問して寄贈。

 いつか日本という美しい平和を愛する国を知ってほしいと思います。

 父は中国大好き人間で歴史に何があろうとも、私は中国のいいところを見て学んで仲良くなりたいな!

 みなさまも、もし外国に行くことがあったら少し思いだして下さいね。

 私が普通の私たちは、毎日会う人と仲良くして理解して、少し昨日よりいい日本や昨日よりいい暮らしができることや、昨日より平和な世界に今日前進する手伝いができればいいのではないかと思います。

※図書館にはないところの方が多いと思いますが、日本や中国の古典はもっともっと知られていいと思いますので図書館に請求していただくとありがたく思います。

「ビッグイシューの挑戦」を読んで!

佐野章二著 1500円 講談社


 現代の貧困問題や自殺問題や引きこもり問題、いじめ問題の先にホームレスがあって、作者はそれをホ―プレスと言ってます。希望がないという。

 ホームレスさんは若者が増えたそうです。
また、年配のホームレスさんの過酷な路上生活からせめてネット・カフェで1晩暮らせるようにと「ビッグ・イシュー」の販売をホームレスさんにしてもらうことを考えて6年たったのかな?

 路上生活に至るまでの人生はさまざまですが、家族に恵まれない方が多いですね。また、うまく人とやっていけない方が職業を失うと、今の時代は次の職業を探すのが難しい。

 私も体質的には生き下手なので、ホームレスさんの気持ちはなんとなくわかるような気がします。

 中にはちゃんと働かないからいけないとか怠けものだからいけないとか批判的な人も多いそうです。
でも、家族と離縁したり、会社の不都合で意外と路上生活は遠いところではない気がします。

 人によっては多く売る方もいるそうですが、平均1日20冊の「ビッグイシュー」が売れて1冊300円で160円が販売者のものになります。200円時代は赤字だったそうですが、300円になって黒字になったそうです。

 また、素晴らしいのは絶対に「釣銭はいらない。」というのを認めないことです。500円出されてそういわれれば3冊出して、「100円はいいです。」としているそうです。

☆イギリスでホームレスさんに「路上で本を売ることができるか?」と言ったら「施しうける以外ならなんでもします。」といったそうです。失業者が多いところで、だれでも働きたいのですね。

 イギリス・バージョンでは、ウイリアム王子がビッグイッシューを売っているスタイルが表紙になったこともあるそうです。素敵ですね。

☆5万部くらい売れているのかな?
 本の内容は本当にいいので持っていて格好いいです。
 また、世界の問題がわかって地球にいる責任がわかってきます!

 作者は関西の地震のときからボランティア団体をNPOにしたり、理論より活動の人だそうです。
表紙は作者の発起人です。

☆☆☆
 今日は水曜日で、いつものようにクリーニング屋に行き、主人のYシャツを出して、その間に白金の中華料理屋でどんぶりを持っていって海鮮かゆと3種の点心を作ってもらいました。
そのまま、目黒まで歩いてゴティバの缶入りチョコをダークとミント(今日の家族のおやつ)目黒線に乗り、駅からはタクシー。熱々のうちに父の家について、2人で軽く食事をしました。

 そしていつものように家の中の掃除をして、弟と話して6時ころに送って貰い帰りました。

 雨が降って少し寒かったのと、睡眠が4時間くらいでだるかったのですが、ホームレスさんのことを思うと贅沢ですね。

 弟は54歳なんですけど、無欲なタイプで少しでも他人のために良いことをしようと思っていると言ってました。私も人生のツケがたくさんあるので、恩返しと後片付けをしっかりする時期に来ているのだなと思ってます。

☆☆☆
 政権がかわり管総理になって、庶民的な世界の人の幸福と人々の幸福度が増すためにというスローガンはいいですね。

 ビッグイシューのように行動が大事ですけど。

☆☆☆
 私も自分の使命について毎日メッセージが届いていて、めんどくさいなという気持ちとやるしかないなという気持ちが拮抗してます。

 ホームレスさんたちは本の販売に着く前にファッション感覚や気持ちのいい応対のレッスンをするんですって。だから感じがいいのですね。

 生きるっていうことは凄いことでやる気のあることも凄いことです。
ホームレスさんたちのやる気を育てたビッグイシューの日本での発起人の「ビッグイシューの挑戦」はしっかりした記録や洞察があるまじめな本ですが、売り上げは助けにはなると思うので、買って読んでもらいたいです。

 おすすめ!