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若い美術生のプログより

勝俣泰斗君
ニューヨークに留学中の24歳。NY州立大学美術史専攻。2019年8月にコペンハーゲンでのアイアンマンレースを完走する為にトレーニング中。趣味は美術館巡り。

当大学のビジュアルアーツ棟内に展示される大学生、大学院生の作品が、毎セメスター盗難や損壊の被害にあっています。2017年の秋には、20点以上の作品が一度に盗まれ、数点の作品が意図的に破壊されました。この春学期もすでに、画材も含めて、スタジオから作品が盗難される事件が起こっています。(翻訳・引用:Security Cameras in the Visual Arts

「大学の作品が盗難されるなんて。」と思うかも知れないが、よくよく考えれば学生の作品と言えど、売れる可能性もあるわけで、無防備に展示されている大学の建物内にある作品が転売目的で盗難の対象になるのは不思議ではない。



画材の盗難や作品の損壊というところを考えると、同じ美大の学生が盗んだとか、嫌がらせで壊したとも考えやすいが、いずれにせよ許されたことではない。魂を削って作った作品が盗まれるアーティスト側の気持ちになれば、たまったもんではないはずだ。

アート作品の盗難
作品の盗難はもちろん大学に限らない。美術品の盗難データサイト「Theft and forgery in the world of art」によると、世界中で年間に盗難される美術品は5〜10万点に及ぶと言われていて、FBIは美術品窃盗犯が年間60億ドルから80億ドル(約668億〜891億)の利益をあげていると見積っている。 過去に起こった名画の盗難の例を紹介しよう。

消えたモナリザ

誰もが知る名画。天才レオナルドダヴィンチの描いたは1917年にルーブル美術館から忽然と姿を消した。フランス人詩人ギヨーム・アポリネールに容疑がかかり一度投獄され、なんとその友人のピカソまで疑いをかけられたが2人とも無実が発覚。事件から2年後、ルーブル美術館元職員のイタリア人のが真犯人であることがわかった。

犯人は、ルーブル美術館の清掃用具入れの中に閉館時間まで隠れ、その後モナリザを外してコートの下に隠して逃走。イタリア愛国者の彼は、ダヴィンチの作品はイタリアに収蔵されるべきと信じていたんだとか。犯人はフィレンツェのウフィツィ美術館にモナリザを売却しようとして逮捕された。

日本最大級の事件にも繋がったモネ「印象・日の出」盗難

以前の記事でも話題に上がったモネの「印象・日の出」は1985年に盗まれた。日本人も含む、フランス人窃盗団は、盗みに成功したものの、日本で売りさばくことに失敗し、金に困った挙句、1986年に有楽町の三菱銀行で三億円強盗事件を起こした。

11億の懸賞金がかかった美術品
アメリカの美術品盗難史上最高額の被害になったのが、1990年のボストンのイザベラ・スチュワート・ガートナー美術館からレンブラントやマネ、フェルメールなどの名画13点が盗まれた事件。

警官を装った二人組の男が犯行に及んだ。FBIが23年の時を経てようやく主犯格とされるボストンのニューイングランド・マフィアのボスを含む容疑者を探り当てたが、すでに他界していたので逮捕は実現せず。



ガードナー美術館は、13点の絵の変換に5億5665万円の賞金をかけたが、2016年に倍の11億円に懸賞金を引き上げ。しかし、2017年末の時点で増額した分の懸賞金を取り下げた。いまだに作品の行方は不明。

🔑
観たい!
ゲルハルト・リヒターの半生をモデルにしたドイツ映画「ある画家の数奇な運命」今秋公
6/22(月) 12:00
配信
映画.com
「ある画家の数奇な運命」ポスター

 [映画.com ニュース]アカデミー賞外国語映画賞受賞作「善き人のためのソナタ」のフロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク監督の最新作で、現代美術界の巨匠として知られるドイツの芸術家、ゲルハルト・リヒターの半生をモデルに、ドイツの歴史の闇と主人公の芸術への情熱を描いた映画「ある画家の数奇な運命」が、今秋公開される。

 第75回ベネチア国際映画祭コンペティション部門出品作、第91回アカデミー賞外国語映画賞にもノミネートされた本作は、ナチ政権下のドイツが舞台。幼いころから絵画に親しみ、美術学校に進学した主人公のクルトが、時代の流れや悲劇的な宿命に翻弄されながらも、自分だけの表現方法を発見する姿を描いた劇映画。「コーヒーをめぐる冒険」のトム・シリングがクルトを演じる。

 ナチ政権下のドイツ。少年クルトは叔母の影響から、芸術に親しむ日々を送っていた。ところが、精神のバランスを崩した叔母は強制入院の果て、安楽死政策によって命を奪われる。終戦後、クルトは東ドイツの美術学校に進学し、そこで出会ったエリーと恋に落ちる。元ナチ高官の彼女の父親こそが叔母を死へと追い込んだ張本人なのだが、誰もその残酷な運命に気付かぬまま二人は結婚する。やがて、東のアート界に疑問を抱いたクルトは、ベルリンの壁が築かれる直前に、エリーと西ドイツへと逃亡するものの、西の学校の教授から作品を全否定され、もがき苦しむ。

 「ある画家の数奇な運命」は、今秋TOHOシネマズシャンテほか全国公開。

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